海外MBA行って結局どうだったの??(前編)
MBAに関しては、色々なネガティブなコメントを散見する。
MBAを批判するコメントは主に以下3パターンに分かれると思っている。
- MBAという教育が今の時代に合っていない、というMBAの教育そのものを批判するもの。
- 世界のランキングにランクインしているMBAスクールが日本にはない(=世界から評価されていない)のでレベルが低いと、「国内」MBAを批判するもの。
- 学費があまりにも高いため、年功序列の日本の会社で普通に勤めては、その投資(=学費)を回収できない「海外」MBAを批判するもの。
(過去ブログで触れたこの本は、基本的には2番目にあたる↓↓)
自分自身は日本国内のMBAスクールに通っていないので、2の部分は不明だが、他の主張については、理解できるし、実はある程度同意でもある。
しかしそれでも、自分はMBA留学にいって、本当に良かったなと思っている。
以下その理由について説明したい。
ありきたりな部分があるかもしれないが、自分が感じたMBAを通じて思ったことは、3点ある。
1つめは、自分の生きてきた世界の狭さを知ったこと。
CEIBSには、国籍のみならず多彩なバックグランドを持ったビジネスマンが集まる。
いままで会社の中で、違う国籍のクライアントや、社内の違う国の支店に勤めている外国人の方々と働く機会はそれまでもあったが、それはあくまで会社の看板をみて自分に接してくれていた、もしくは日本の文化を良く知った外国人たちと接してきたんだなとMBA留学中に痛感した。
例えば、MBAで出会った海外の人と話をして、自分のバックグランドを話す時
自分は「何の専門家なのか」ということを簡潔に言わなければならない。
日本の大企業にいるとジョブローテーションの名の元、自分の意志とは別に、様々な部署に所属するので、日本人でよくあるのは、「いつからいつまでは○○の部署に所属していて、その後××の部署で働いていた」というと決まって皆外国人はポカーンとする。
自分も、会社の経営企画部という部署にそれまでいたのだが、
経営企画部は極めて日本的な部署で、なかなか海外の人には通じない。
簡潔にイメージをつかんでもらうために、途中から「In-house consultant」(社内コンサルタント)をしていた、と説明するようになった。
この背景には、海外の大企業では、今まで外部の戦略コンサルティングファームにいろいろ発注していたものを、社内で自前でコンサルタントを持つことで、外部に発注せずに自社内で解決するというムーブメントがあり、イメージが伝わりやすかったことがある。
それでも「お前は何が出来るのか?」という問いは、脳裏に焼き付き、上海にいる間は常に自問していた。自分はいったいどこで貢献できるのか、というのはMBA前半でずっと考えていた。
また、どの分野の話題になっても、自分の今までの経験から仮定を立て、正しい・間違っているは別にして、ポジションをとって自分の意見をしっかりと主張する同級生達の姿に圧倒され、当初は何もコメントできない自分になんて自分は無能なのだと悲しくなることが多々あった。
しかしながら、それは今までの習慣や考え方が染みついていることが主たる原因ということに気づき、議論に参加する際の、マインドセットや姿勢を変え、1年かからないくらいで対応できるようにはなっていった。
2、3番目は明日紹介したい。