CEIBS MBA日記

CEIBS(ときどきIESE) MBA日記

2016年夏から中国、上海のChina Europe International Business Schoolに挑戦する日本人のブログです。本ブログの記事は個人の見解であり、所属する組織や団体とは一切関係なく、組織の公式見解等を示すものではありません。

同級生をインタビューして感じたこと

ビリオンビーツの活動を通じて、数多くの同級生をインタビューする機会を得た。連載を通して思ったことは大きく3つある。
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コンフォートゾーンから意識的に、定期的に抜ける

1つめは、同級生たちは立ち止まる重要性を知っているということ。
彼らはキャリアを一時中断して、別の環境に身を置くことをとても重要だと思ってる。

その期間に、新しい視点を得て、新しい価値観に触れることで最終的に人生自体が豊かになると感じているからである。
例えば、このインタビューシリーズでも、会社を辞めて、1年間の世界1周旅行に出て、そこで今の夫を見つけ、新しいビジネスアイデアを見つけた中国人女子のストーリーを紹介した。

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彼ら、彼女たちはむしろ、1つの場所に留まることで、自分の視座や、物の見方が固定されてしまうことを大変恐れているように感じた。

これは日本の従来型の、1つの大企業に定年まで勤め上げる思考とは相反する。
また、短期的なキャリアの向上、短期的なリターンを真っ先に考える人には、なかなか真似できないことだと思う。

MBAとは自分のキャリアを追及する場所なので、もっとみんな目先の利益ばかりを考えて生きてきた人たちかと思ったら、じつはみんな、人生をどうやって充実させるかに焦点をあてて生きていて、そのために若干の目先のキャリアの利益を追求しない姿勢に感銘を受けた。むしろ、思い返せば自分の方が、目先の利益に振り回されて生きてきていたなと感じることが多かった。

同級生たちを見習って、どうやったら人生を豊かに、面白く生きられるかに焦点を当てて、キャリア含めて人生設計していこうと強く思った。

上海の共働き率は97%

2つめは、子育てや結婚のために、夫婦どちらかがキャリアを諦めるのは絶対におかしいということこと。2015年に日本総研が発表した、「アジア主要都市コンシューマインサイト比較」によると、既婚夫婦の共働き率は、北京98%、上海97%で東京は54%。じつはアジア主要都市の中で75%以下は東京だけ。

それは中国ではベビーシッターが安いからだとか、おばあちゃん・おじいちゃんが孫の面倒をみる文化が浸透しているからだとか、色々理由をつける人はいるかと思うが、中にはベビーシッターに子供を預けるコストの方が、その人の収入より多いケースも結構あり、そのようなケースは前の理屈では説明でない。結局彼ら、彼女らは、短期的なコストよりも、長期的な人生設計を考えているからそのようなことが出来るのかなと思う。

もちろん専業主婦自体を否定するつもりは全くないが、世界的にみて、レアな存在になってきていることは認識しても良いかもしれない。
 
夫婦二人とも大企業でいいの?


3つめは、共働きだからこそ取れるリスク、選択があるということを改めて認識した。既婚の同級生のほとんど皆が共働きだが、こうやって同級生がMBAにこられるのも片方がその間働いているからだし、起業家精神旺盛な中国人の文化には、共働きはとてもフィットしていると思う。

思い返せば先日同級生と話をしていて、自分も妻も共に大企業で働いていると言ったら、なぜ片方がベンチャーもしくは企業してIPO(上場)を狙わないのだと言わた。それだけ守られている状態だったら、リスクも限られているし、大きなリターンを狙うべきだというアドバイスで、これはとてもMBAに来ている学生らしい考え方である。

実際、同級生の中には、起業する人も多いが、中国で起業した日本人同級生のように、片方がリスクをとって起業して、片方は堅実な企業で勤めるケースは多く、彼らなりに、リスクを最小限に抑えている。
このように本当にやりたいことがあり、それに伴うリスクが大きいと判断した場合、共働きでないとなかなか踏み切れないだろう。

同級生へのインタビューを通じて、夫婦ともにキャリアも、家庭も、子育ても全力で頑張る姿勢に感動したし、彼らのような家庭を築きたいなと強く思った。