CEIBS MBA日記

CEIBS(ときどきIESE) MBA日記

2016年夏から中国、上海のChina Europe International Business Schoolに挑戦する日本人のブログです。本ブログの記事は個人の見解であり、所属する組織や団体とは一切関係なく、組織の公式見解等を示すものではありません。

ポルトガルで中国人の子どもたちに怪しまれる

いよいよ明日筆者主催のCEIBSコーヒーチャットです。
宜しくお願い致します。

ceibs2018.hatenablog.com

 

ポルト1の海を目指して

まず間違いなく、この付近に観光スポットはない。
カフェを検索してもヒットしない。

そうだポルトの中の一部だし、海はあるはず。と閃き、検索したところ

徒歩45分。

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しかしながら特にやることもないし、朝一で無駄にタクシーを使ってしまったことで(試験開始が午後だったらタクシーを使う必要は全く無かった)、もうタクシーは使いたくなかった。


そこに絶景がある可能性を信じて45分(往復1時間半)歩こう!
ということでとぼとぼ歩いていくと、
何やら海に近付くにつれて、ちょっとオシャレになってきた(気がしないとやってられない)。

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そして工場地帯からは想像も出来ないオシャレなカフェもチラホラ。
なんとなく湘南っぽい。

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無事海に到着し、

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完全に気持ちが洗い流された。

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ポルトで素晴らしい海を見れたからオッケと自分に言い聞かし、いざ中国語の試験会場にまた時間をかけて戻る。

ポルトに中国語の試験受ける人ホントに居るの??

中国語の一番上の試験は、受ける人がかなり少ないため、試験会場に着くと、受験者が自分一人だけということも結構ある。さて今回はどんな感じだろうか。

試験会場に着くと、一番上の検定試験の教室しか貼っていない。まさかそもそも試験受ける人が筆者だけか?!と思い教室に入ると。


想定外の光景に息を飲んだ。

そこでは推定年齢8−12歳位の中国人達が10人ほどスタンバっていた。
教室に入った彼らが振り返って一斉に注目した。
(↓教室と子供達のイメージはこんな感じ。もう少し教室はしょぼかった。)

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「誰だ、このおっさん」

声に出さずとも伝わってきた彼らの心の声

よくよく聞いてみると、ここはポルトに住む中国人用の学校で、中国語で全ての授業をやっているとのこと。
ということでネイティブな子どもたちと一緒に試験を受けることに。
その中に交じる31歳のおっさん。

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正直、まず外がうるさい。試験中に学校(といってもかなり小さい)の中で自由に皆走り回って遊び回っている。
そして、何より、机と椅子が木で出来ており、31歳に対応したフォームになっておらず、途中で腰が爆発しそうだった。

ということで、良い経験だったが、中国語のパフォーマンス発揮という意味では不完全燃焼に終わったと言わざる負えない戦いであった。

ちなみにマドリッドでも試験を受けたことがある。
こちらはポルトとは、打って変わってとても洗礼された施設。

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そして中国人は、ゼロ。予想通り一番上のクラスの中国語の試験を受けたのは筆者だけだった。
試験前に、必死に単語を暗記しているスペイン人の姿は、なんだかとてもほっこりする。
こんなにたくさん中国語を勉強しているスペイン人がいるのかと驚いたとともに、結構年配の方もいてびっくりした。

欧州のどこに行っても、たくさんいる中国人。
欧州の人もさすがに中国語の重要性を感じているということだろう。

ヨーロッパで中国語の試験を受けようとして、ひっくり返る。

いよいよ今週土曜日に筆者主催のコーヒーチャットを行いますので、参加予定でまだご連絡頂いていない方は、一報頂けますよう宜しくお願い致します。

ceibs2018.hatenablog.com

 

欧州で中国語

 

筆者のMBA留学の一つの目的は、「中国語の習得」である。
交換留学期間を終えて上海に戻った時に、バルセロナにいたから中国語が鈍ったと言われるのは絶対に避けたかったので、バルセロナに到着した翌日に、12月にヨーロッパで行われる中国語の試験の予約をしようとした。

果たしてどれだけの、ヨーロッパの方々が中国語を勉強しているのか、中国語検定(この場合はHSKという中国語の試験)の需要はあるのか。

ネットで検索してみると、バルセロナでは毎月ではないが、数カ月に一回受けることが出来るらしい。丁度筆者の希望する日程ではバルセロナでは受験することが出来なかった。
(ちなみにHSKは合格、不合格という表記はされずただ点数だけが開示される。一般的に6割とっていれば合格レベルと言われているが、日本人にはスピーキングがない中国語の試験はとても簡単で、HSKであれば6級(一番上の級)でも6割取るのは難しくない。筆者はたまにどれだけ自分の中国語レベルが上がったかのチェックと勉強のモチベーション維持に使っている。)

筆者としては、バルセロナから近いところであれば、旅行ついでに受験しにいこうと思っていた。
色々探しているポルトとマドリッドで良い感じの日程で受けられる。
しかも両方とも、中国で同じ中国語の試験を受けるのに比べて大分安い。
ポルトでは€40、マドリッドでは€60で受験することが出来る。
ということで、両方とも受けることにした。

マドリッドでの受験は、通常通りクレジットカードでの決済が出来たのだが、
ポルトでは、担当者とメールでやりとりをした上に、その担当者が指定した銀行口座に受験料を振り込む必要があり、クレジットカードでの支払いが不可であった。

この時点で、少し怪しいと思っていた。

日本の銀行口座から、ポルトへ送金した場合、通常高い手数料がつき、結局中国で受験するのとトータルで変わらなくなってしまう。

今回はTransferWiseを初めて利用したが、手数料も通常の銀行振り込みに対して破格の安さで、当日送金してもらえて本当に助かった。

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試験会場問題

家から最寄りのスターバックスサクラダファミリア店で、怪しまれながらも、連日スカイプ中国語をこなし、万全の状態でポルト(ポルトガル)に移動。

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ポルトで前泊している時に、Airbnbのハウスオーナーの方に、中国語の受験会場がGoogleマップに出てこなかったので、聞いてみた。

「ここはとても有名な場所で、大体ここから30分位の場所にある」

とのこと。確かに電車で行けば、Airbnbの場所から一本でいけるらしい。

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(↑わざわざ地図を送ってくれたAirbnbの家主さん。むっちゃいい人)

しかし地図上だとなかなか遠く、市街中心地から飛行場方面に戻り、更に北に突き抜けた場所を指している。
しかし有名な場所と聞いて一安心。迷うことはないだろう。

 

めっちゃ田舎


翌日オーナーに聞いたとおり、駅に到着すると、次にその電車が来るのは40分後。
これはまずい。。ポルトまで来て、遅刻により試験受けられない可能性が出てきた。。。

 

まあけど、最悪中国語の試験を受けられなくても、昨日観光出来たからよしとして諦めるか。という悪魔の囁きを振り切り、泣く泣くタクシーで向かうと

(住所に示された場所↓)

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(↓その対面)

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(その隣↓)

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(最寄りの駅↓)

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むっちゃ田舎である。

とりあえずとても有名な場所ではなさそうだ。
地名に「Industrial」とついていたので、まさかとは思ったが、スペイン語でも工業地帯的な意味なのだろう。
他には 家畜の牧場と小さなスーパー以外何もなく、とても牛の糞臭い。
こんな状況下で試験を受けるのか。。。てかこんな所に試験会場があるのか。。
ともかくタクシーのお陰で、無事に時間までに到着したのだが、試験会場らしきものが見当たらない。
辺りを見渡して、中国人が集まっている建物を見つけた。

(この建物↓)

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この中国人の子供達がのちのちライバルとなることはこの時点で知る由もない。
試験を受けに来た旨を伝えると衝撃の一言が。


「試験は、午後からに試験時間が変わったよ。」


とのこと。

そんなこと、ある?!?!

いやいや受験票の試験時間は10時になってるよ。
と伝えても意味なし。
「メールを君に送ったはずだよ」とのこと。いやいやそんな記憶はない。何より受験票に書いてあるし。

何度かやりとりしたが、この状況下で試験主催者のこの中国人の方が力を持っていることは明らかである。
泣く泣く諦めて、絶対メールもらってないと思って、メールボックスを確認すると。
 

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あった。

しかも「了解」と返信している。。


思い出したが、わざわざ試験のリマインダなんてなんて丁寧なんだと思って、内容は読まずに返信した記憶がうっすら蘇ってきた。

 

試験時間変わった旨書いといてくださいよ。。そして受験票とホームページ上の試験時間も変えといてくださいよ。。

しょうがない。今回は筆者のミスである。 
ともかく困ったのは、この得体の知れない工場地帯で、4時間以上の時間を潰さなければいけないことであった。

 

まず間違いなく、この付近に観光スポットはない。
カフェを検索してもヒットしない。

そうだポルトの中の一部だし、海はあるはず。と閃き、検索したところ

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徒歩45分。さてどうするか。。。

 

Habour.Space Universityに突撃する

いよいよ今週からCEIBSの同級生インタビューがBillion Beatsの連載で始まった。
毎週一人ずつ、家族も仕事もプライベートも全て充実させたいという、とっておきの同級生達を紹介していく。自分自身もとても興奮している。
初回は、日本でも新卒の給与が高いことで有名となったHuaweiの本社で社内結婚をした同級生のストーリーである。

<第4話>エリートエンジニアがHuaweiを辞めてMBAに学ぶ理由 |

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Habour.Space Universityに突撃する

前回の記事の通り、先進的な大学がご近所にあるということと、クリエイターにあこがれている筆者は新しいクリエイティブな匂いがプンプンする大学を訪問することにした。

ceibs2018.hatenablog.com



youtu.be

japan.cnet.com

この大学の最寄り駅はBarceloneta駅。
大学名の通り、海に面している。

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ボートと完全に同化してしまっているが、ボートの先の四角の建物がそうである。

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(これはサブキャンパス↓)

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(こっちが本キャンパス↓)

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冬休みじゃないかなと、少し心配していたのだが、その心配は杞憂に終わった。

中に入ってみると、たくさんの学生が勉強(パソコンに向かってコーディング?)や打ち合わせ、また授業もしていた。
以下超クールなHarbour.Space Uniのキャンパスである。
(ガラス張りのディスカッションルーム↓)

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(↓至る所で作業をする学生たち)

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(↓至る所で作業をする学生たち)

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(↓ドリンクバー)

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(↓至る所で作業をする学生たち)

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(↓屋上の休憩スペース)

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MBAとの違いに驚く

一通りキャンパスを案内してくれたところで、アドミッション・オフィスの職員が学校について説明してくれた。
MBAスクールとの違いにいちいち驚くことになる。

1.ハードなカリキュラム

この大学は、学部は通常4年のところを3年、大学院は専門によっては1年で卒業することが出来る。
その分密度濃くカリキュラムが設計されているため、夏休み1週間、冬休み2週間しか休みはないという。これはしっかり夏休みが確保されているMBAとは異なる。MBA生は通常その休み期間にインターンや、職探しをする。

この大学ではその代わり、月曜日から金曜日の授業が基本的に午前中に終わる。
午後はほとんどの生徒が、実際の企業のプロジェクトに携わっているという。
キャンパス内で打ち合わせしている多くは、実は企業と学生の打ち合わせだよと教えてくれた。
アドミッションと話していて途中で話が噛み合わずに気付いたが、こういう高い専門性をもった人達は、卒業後に一つの会社に就職して長期間働くよりも、プロジェクトベースで色んな会社と働くという雇用形態を好む人の方が多い、ということを話していて気付いた。


 2.1クラス6人?!

キャンパスを案内してくれている途中で、これは今授業中だよと見せてくれた。

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何と左に写っているガラス張りの空間が教室だという。
そして授業は教授1人に対して、生徒たったの6人。。贅沢過ぎる。。
IESEでは60人を超える生徒が一つの教室で授業を受けるのに。

聞くと、通常の大学と異なり、最大でも1クラス15人となるように調整するとのこと。
そして、教授陣は、アカデミックな教授というより、実際にビジネスの世界で活躍している人達を招いているという。
中国からもテンセント(Wechatの会社)やDidi(中国版Uber)の幹部が教授として来るという。
とにかく実践的な授業を心がけているという。そして学校のビジョンにも世界で最も革新的な授業を提供出来るようにしたいと記されている。

3.いつでも入学可能


一つの授業が2週間ぶっ続けで続く。その期間は他の授業はなく、1つの授業だけに没頭出来る。
生徒は、MBAと同じくTOEFL等を受けなければならないが、それに加えてこの大学では数学は言語同様に重要ということで、数学の試験を受けなれければならない。
もし数学の能力が足りないと判断されると、1年間数学のコースを受けなければならない。
また、インタビューでは、データサイエンスやプログラミングのプロセスが理解出来ているかも問うといっていた。


当然ながら、入学者毎にレベルも異なるので、人によっては明確に1年とか2年とかでなく、既にクリアしている能力の授業は、出る必要がなく、もっと短期間で卒業することも可能とのことだった。
また、2週間ごとにどんどんトピックが変わるので、その切れ目で入学することが出来、1年中いつでも出願、入学が可能ということだった。

 

一体誰が何の目的で作ったの?!

とにかく、MBAとは全く異なるし、既存の学校とも全然異なる。

そうなってくるといよいよ気になってくるのは、誰が何の目的でこの大学を設立したかということである。
創設者は、ブログ冒頭にある動画にも出てきているSvetlana Velikanovaというロシア出身の女性。
彼女は、投資銀行を渡り歩いた金融の専門家。
彼女の夢である、既存の大学とは異なる真に実践的な学校を作りたいということで、当時マッキンゼーのナンパー2だが3だかの人等重鎮を口説き落とし、賛同を得て昨年冬に開校されたばかりの大学である。

(マッキンゼー始め、様々な会社から支援を受けている↓)

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この学校、雰囲気がとても野心的である。
そしてこの感じがとてもCEIBSに似ているのである。

来年からは更に新しい学科も追加されるということで内緒で教えてももらったが、名前だけ聞くと、そんな大学の工学部のような施設が必要そうな学部作って大丈夫?!と思ったが、きっと大丈夫なのであろう。

日本語でこの大学が紹介されていたCNETの記事では、MBAの代わりとなると書いてあったが、今回紹介したとおり、MBAとは学ぶ内容も、スタイルも相当異なる。入学時に求められる能力も違う。
一番決定的な違いは、経営者に必要なジェネラルな知識をざっくり学ぶMBAに対して、この大学は真のスペシャリストを育成するべく授業がデザインされている。

しかし筆者はこういう大学が好きである。大学、会社と伝統ある組織に属してきたので、このように新しい組織で、とても野心的な組織にはとても惹かれる。