CEIBS MBA日記

CEIBS(ときどきIESE) MBA日記

2016年夏から中国、上海のChina Europe International Business Schoolに挑戦する日本人のブログです。本ブログの記事は個人の見解であり、所属する組織や団体とは一切関係なく、組織の公式見解等を示すものではありません。

MBA的西安旅行(Part 1)

筆者は最近口内炎がひどい。
口内炎ができると悩ましいのが、英語・中国語で特定の発音をする際にすごい痛いので、発音が適当になってしまうことである。
日本語は舌を動かす幅が少ないので問題ないが、英語・中国語はそうはいかない。

例えば中国でrの発音をする時、温かいコーヒー(rè kā fēi)を注文する時に、思いっきり舌を丸めて奥まで引っ込めないと通常伝わらないのだが、
適当に発音すると、店員が聞き取れないか、もしくは、だっせぇ発音してるな、こいつ何人だよ。という明らかにバカにした顔で見てくる。

口内炎が痛くて本領発揮できないだけだバカにするな!と反論したいところだがそんな語彙力はない。

MBA的西安トリップ


中国の休暇が4日間あったので、同級生達と西安に行ってきた。
今回の旅行は、西安出身の同級生二人(「ガイド」とこの記事の中では呼ぶことにする)が入念に企画してくれたものである。
参加者は、筆者、カナダ人(中国生まれ西安出身、カナダ育ち)、韓国人(北京大卒、中国歴10年以上につき中国語ペラペラ)と他10人の中国人ということで、会話の99%は中国語という旅行であった。

 

スケジュールは以下の通り。同級生が企画すると休みなくみっちりとなる。

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(中国語の予定表をそのまま転記して、手抜きをして申し訳ありません。左が山登って朝日をみる勇気がある人用、右がない人用)

旅行初日は、連休の初日ということと、中国の飛行機は基本的に朝イチの飛行機を逃すとかなりの確率で遅れるという特性を鑑み、朝4時45分に校門集合で6時台発の飛行機で西安に向かった。

ちなみにこれらの飛行機の手配、ホテルの手配等筆者は一切関与せずにフリーライドさせて頂いたm(_ _)m

 

飛行場に着くと、連休初日ということもあり、めちゃくちゃ混んでいた。
早速中国人同級生が、出発まで時間がないから、列に並んでいる時間がないからと、新たな窓口を開くように航空会社と交渉し、成功。

これをみた他の中国人が列を無視して各窓口の後ろに勝手に並び始めた。
おとなしく最初の列に並んでいたのは、あっけにとられた外国人だけだった。

いかに効率良く行列をさばくかというのは、オペレーションマネジメントという科目でMBAにて習うが、オペレーションマネジメントの教授もびっくりのマネージメントである。こうなるとルールはないのである。

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(わかるだろうか、列に1列にちゃんと並んでいる人達と、勝手にカウンターに並んでいる人達がいる。)

西安につくと、ホテルに荷物を置いて、前乗りしていた同級生たちと合流し、昼飯。
この昼飯のクオリティをみて、筆者のこの旅行の楽しみの一つにグルメが追加された。
台湾同級生に旅行を企画してもらった時も感じたが、MBA同級生による旅行と、普通のツアーとかで行く旅行で一番の違いは「グルメ」と「ロジスティックス」だと思っている。
西安出身のグルメなMBA同級生推奨のお店である。間違いあるはずがない。
また、現地のロジを知り尽くした同級生が最適なタイミングで車の手配をしてくれ、また混雑しているときは地下鉄で移動をするので、全く無駄がない。
参考までにこの時の料理を紹介。

 

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なぜつるされているかはなぞ。

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もちもち激ウマ。

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全体感。

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↑お店のホームページ

醉长安书院门56号8728182876地址,电话,价格

 

その後、西安の城をサイクリング。ここらへんは普通のツアーと同じである。
西安の城はとにかくでかい。
軽い気持ちでサイクリングを始めると途中で1周(14キロある)するのに心が折れるので注意が必要である。

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そして西安の街で食べ歩き。初日の時点で、羊肉は上海より大きいし、大分うまいことを確信する。

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そこで見た目はめっちゃ悪いのに、激ウマだった食事の第一弾に出会う。

小酥肉である。

http://www.mafengwo.cn/poi/2696.html

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ご飯との相性バツグン。
残念ながら日本語の情報が検索しても全然ヒットしなかったのだが、お店はこちら。

定家小酥肉↓

http://www.mafengwo.cn/poi/2696.html

 

一通りお腹一杯食べたところで、バーに移動。
ちなみに食べ歩きをしていたエリアではお酒を飲むことが出来ない。

この日はビールだったが、基本的に中国人同級生と飲むときは、何かしらのゲームをして、一気飲みするというのが定番である。

この日も、旅行初日ということで皆テンションが上がっていたこともあり、たくさん飲むべく、長時間ゲームをした。
ゲームと言っても日本の大学生がやるようなものである。

聞き手と逆手でしか酒を飲んではいけない、人を指差してはいけない、一人称、二人称、三人称を使ってはいけない(中国語でこれは激ムズである)等など。ルール違反したら一気飲みをするという日本のテ○サーの飲み会と同じようなもんである。

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アリペイとウィーチャットペイ(中国の電子マネー)

先日HKUのMBA方々が上海にキャリアトレックでやってこられたので、夕飯と、ゴーカートをご一緒した。
ゴーカートした場所は大分以前に紹介した場所である。

ceibs2018.hatenablog.com

 

中国語の重要性


彼らは卒業時期がCEIBSに比べて大分早く、交換留学に行かない場合今年の夏には卒業となるので、就職活動真っ只中である。

彼らが言っていたのは、香港で働きたい場合は「中国語」が必須。とのことだった。
結局香港も中国人相手のビジネスが主で、中国語なしで香港で良いポジションに就くのは至難の業とのことであった。

また、1学年60人のHKUに大してCEIBSはその3倍の200人弱いるので、雰囲気等は大分違うなと会話の中で想像した。
簡単に言うと、毎学期クラスも変わって、異なるメンバーとチームを組むCEIBSの方がストレスフルだろうなと思った。
また、選択科目については、人数が多い分大分バリエーションがCEIBSの方が多いようだ。

結論を言うと、HKUの方々との会話の中で自分がCEIBSを選んだのは正解だったなと確信することが出来た。その理由は、 以下の3つである。
1.  そもそも厳しい環境に身を置くのが好き。
2.    中国語が習得出来る。
3.    選択科目の幅が多い。

 

中国の電子マネー


先週日経新聞に中国での電子マネー事情が書かれていた。
アリババのアリペイとテンセントのウィチャットペイで大体の物は中国で買えるので現金は不要で、みんなとっても便利で喜んでますという話。

中国のスマホ決済の市場は600兆円超えで、日本は確か5兆円超えとかのレベルだったと思うので、何と120倍の市場規模。。。。

「一度、楽を知ってしまったら、中国人は後戻りなんかできませんよ。もう中国では現金なんか必要ありませんね」

という中国人のコメントがあるが、きっと日本人だってこの快適さを味わってしまったら後戻りなんて出来ないと思う。

www.nikkei.com

 

この記事の中で、テンセント率いるウィチャットペイが強烈な勢いでアリペイを追い上げているという内容だったが、確かに実感ベースで少額決済や、友人同士の金銭のやり取りは圧倒的にウィチャットペイを使うことが多い。
これはライン上でそのままお金のやり取りが行われるようなものなので、コミュニケーションの延長線上で気軽に出来るし、履歴も皆ウィチャットに残るからである。

一方で、アリババのアリペイにもメリットがあって、アリペイの口座から銀行口座にお金を移す際の手数料が「0円」なのである。
一方ウィーチャットペイの場合は、同様の取引をする場合0.1%の手数料が取られる(それでもむちゃくちゃ少ない手数料だが。。。)
従って、高額のお金を扱う場合や、お店などではアリペイしか使えないことが多い。

 

アリペイは上場していない


記事の中で、テンセントの株価がアリババを抜き去ったというコメントがあり、詳細は書いていなかったが、実はアリババとアリペイは別会社であって、ニューヨークに上場しているアリババの中にアリペイは含まれていない。

つまりにアリペイは非上場会社であり、アリババとテンセントの比較は簡単には出来ない。
アリペイは、現在Uberを抜いて世界で一番価値のある(その価値なんと6兆円超え)非上場会社と言われている。

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forbesjapan.com

 

なんでアリペイは別会社なの??

日本ではあまり報道されていなかったかもしれないが、アリペイは突如として2010年にアリババから分離され、ジャック・マー率いる別会社の傘下に移った。

寝耳に水だったのは、大株主のヤフーとソフトバンクで、彼らはアリペイの上場によって多額の利益を得られるはずだったのに、このスピンオフのせいで一円も得ることができなくなってしまった。当然両社激オコである。

一方アリババもアリババで、しっかりとした協議の上の結論であること、また、このスピンオフは中国政府の法律(中国資本の会社の傘下にオンライン決済の会社がなければならない)を守ることが目的という主張で真っ向から対立した。

結局、2011年にアリペイが上場した際に、アリババが最大60億ドル受け取る(そうすれば、その株主であるヤフー、ソフトバンクも持株比率に応じて収益を得る)ということで、ソフトバンク、ヤフーと和解したのである。

世界のMBAスクールはエグゼクティブ向けサービスで稼ぐ

今週からTerm4が始まった。最近のもっぱらの話題は夏のインターンシップである。
小生は会社派遣のため、インターンには参加出来ないため、インターントークになった際は若干肩身の狭い感じになる。
同級生の様子をみているとコンサル、投資銀行、PE、製薬業界にインターンにいく同級生が多い。

またこのTermでは明確に優先順位が学業から、インターンシップ、卒業後への仕事と移り、Term1、2ではとても優秀だったのに、今のタームでは抜け殻のようになっている同級生もチラホラいる。

エグゼクティブ向けのコース

 

CEIBSには通常のMBAの他に週末だけのPart Timeのコースがいくつかある。
CEIBSの場合、MBA以外のコースは全て、Executive向けのコースとなっていて、Financial MBA(FMBA、中国語)、Executive MBA(EMBA、中国語)、Global EMBA(GEMBA、英語)とある。

一部の欧米の学校がPart TimeのMBAをもっているのに対し、CEIBSが持っておらずその代わりにエグゼクティブのPart Timeのコースが多い理由は、エグゼクティブ向けのサービスの方がより収益性が高いからであろう。
CEIBSのみならず、世界のMBAスクールは、収益性の高いエグゼクティブ向けのサービスの強化に向かっている。

学費の違いは以下の通りである。

EMBA 588,000RMB(=970万円)
FMBA    498,000RMB(=820万円)
GEMBA 628,000RMB(=1,040万円)
MBA      399,000RMB(=660万円) (為替は1RMB=16.5円で計算)

 

そんな言うほど変わらなくね?と思われるかもしれないが、
エグゼクティブコースは週末のみ、GEMBAは月に4日のみでこの値段である。
CEIBSの場合、フルタイムのMBAで稼いでるのではなく(フルタイムは学校のファシリティを存分に利用出来るし、毎日大リーガー並の給料の授業を毎日受けられるし、恐らくトントン、もしくは赤字なんじゃないかと想像する)このようなエグゼクティブ向けのサービスで稼いでいる。
しかも1学年200人弱のMBA生に比べ、エグゼクティブコースは合計で1学年1,000人以上いる。

この他に、企業の幹部やエグゼクティブ向けの研修等も多々やっているが、上記の数字からCEIBSの収益を大体計算することが出来てしまう。

もちろんこれだけの授業料を払える方々だから、社会で既に成功されている方々が更なる知識、ネットワーク構築のためにCEIBSに来ている。
CEIBSの教授陣も、MBA生への授業に比べて、遥かに緊張すると言っていた。

ちなみにエグゼクティブコースは、授業期間中も教室の外に豪華な食事や、デザート等がふんだんに用意される。
こっそり、EMBA生のふりをして、デザートを頂いているのは内緒である。


GEMBAの飲み会にご紹介頂いた。


さてそんな、社会的に既に大変成功されている大先輩方の飲み会にお呼び頂いた。
というのは、日本人の方が一名GEMBAに参加されているからで、日本人繋がりでお邪魔することが出来た。

このようなネットワークの場は大変有り難い。

簡単にGEMBAのおさらいをしておこう。

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月に4日集中的に、CEIBSの上海キャンパス、もしくは世界中にあるCEIBSの他のキャンパスに集合して授業を受ける。
シンガポール、インド、バルセロナ、ニューヨーク等々。世界中で授業を受けられる。
さすがグローバルEMBA。

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平均年齢はMBAで+10歳程度である。

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超有名企業の副社長だった方も。。。

 

実際に飲み会に参加させていただくと、誰もが知っている超有名企業の副社長だった方も。。今はそのポジションを退いて、退職して起業して自分でビジネスを始めたという。

皆さん、とても良い方でMBAの若造と気さくに話をしてくれた。

印象的だったのは、日本人でEMBAに参加されている方が、ホワイトデーの少し後だったということで、しっかりと人数分のホワイトデーを用意されていたことだった。

女性陣は大興奮である。

さすがです社長!!

やはりいくつになってもお菓子攻撃は有効だと再認識した。

 

ちなみに飲み会で使用されたバーは、スポーツバーで、バッティングセンターもついている。
中国では野球は全然盛んでなく、基本的に皆下手くそなので、野球経験者はここに行けばヒーローになれるかもしれない。

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CAGES Bar and Sports

 

CEIBSの売りはエグゼクティブとの繋がり

 

最近強く感じるのは、CEIBSの売りはエグゼクティブコース含めた、アラムナイ19,000人のネットワークである。
本当に繋がりが強く、こんなよくわからないMBAの日本人でも、皆本当に良くしてくれる。
中国でビジネスをしたかったら確実にこのネットワークが活きてくるだろう。