CEIBS MBA日記

CEIBS(ときどきIESE) MBA日記

2016年夏から中国、上海のChina Europe International Business Schoolに挑戦する日本人のブログです。本ブログの記事は個人の見解であり、所属する組織や団体とは一切関係なく、組織の公式見解等を示すものではありません。

非MBA的旅行のすすめ(と才能溢れるカップルの紹介)

CEIBSからバルセロナに交換留学に来ているCEIBS同級生達の様子をみていると、彼らの中で一つ、溶け込むのを諦めてしまったヨーロッパ文化がある。 

それは「食」である。

IESEの中国人以外の同級生達とタパスを食べにいって、解散した後に中国人同級生だけで中華料理屋に行ったりもしている。

筆者も先週末中国人同級生達とイタリア旅行に行ってきたが、中華料理屋を見つけては中華料理を堪能した。多分イタリア料理よりも中華料理の方が、この旅行中食べたと思う。

そして何と、同居人の中国人がその旅の途中で「実はパンが大っ嫌いで、死ぬほど腹が減っていないとピザも食べたくない」と旅行の途中で暴露。

そんなこと知らずに筆者は、ずっと無理やり彼にピザ食べさせてしまっていた。だってここイタリアだし。

ということで、その後、念願の中華料理屋にありついた際の同居人の満面の笑顔がこちら。

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彼は滅多なことでは笑顔にはならない。笑顔が全てを物語っている。

 

しかし、確かにこの歳になると、旅行の一番の楽しみは食べ物だったりする。美味しい食べ物にありついた旅行先はとても印象が良いし、そうでないともう二度と行きたくない。

 

非MBA的ベルリン旅行

 

つまり料理人の友達がいる国に旅行に行けば、間違いなくその場所は好きになるのである。
筆者にとってその場所はベルリンであった。

MBAの同級生とのコミュニケーションは、もちろん国籍やカルチャーの違いがあって、難しい時もたくさんあるけれど、世界中のMBA生が1年以上 、将来偉大なビジネスマンになるために大体同じようなカリキュラムを受けている。
困ったらビジネスという共通の話題がある。

 

しかしながらベルリン旅行でお世話になったカップルと筆者は、あまりに境遇が違うため、二人と会話をしている時はいつも違っている脳みそと、全然違う部分を使っているようで、会話が終わると心地の良い疲れのようなものを感じることが出来る。

 

彼らを紹介しよう。彼氏はフードスタイリスト、彼女は写真家という美男美女カップルである。
彼らについての詳細な説明をするよりも、彼らの作品に集中してもらいため、ここでは彼らの作品を何点か載せたい。いずれも二人でコラボレーションした作品である(彼らの活動の詳細は記事の最後にあり)。

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センスに溢れすぎている

 

普段彼らは別々に仕事をしている。しかし今年9月に二人でberlin food stylisticsというプロジェクトを立ち上げ、今後は二人でコラボレーションした作品を増やしていく方向性らしい。

舌の安い、しかも芸術的センスの一切ない筆者が言うのもなんだが、彼氏の作る料理は死ぬほどお美味いし、彼女の写真はメッセージに溢れ、活力に満ちている。
その証拠に二人は各々の道で成功しているわけだが、彼らと話していると本当に自分の持っているスキルの無さに絶望する。

一緒にいても、その何気ない日常生活の一瞬を彼らの手によって一瞬にして作品に変えてしまう。
彼氏が0から素晴らしい料理を作って1にして、彼女がそのセンスでそれを1から100位にする。彼らが成功しない訳ない。

MBAの同級生と話をしていると内容は大体金儲けの話である。
筆者含め皆お金が大好き。

しかしながら、このカップルと話をしていると全くお金の話は出てこない。

おそらく二人共金儲けがしたいというタイプではなく、とにかく自分の技を突き詰めたいんだろうなというのが伝わってくる。

彼らと話をしていると、えっ、キャッシュフローの心配しなくて大丈夫?!そのプロジェクトの採算大丈夫?!

と勝手に自分は心配になってしまう。
何とつまらない発想なんだろう。こんな発想から芸術は生まれない。
彼らのような才能溢れる人達をサポートするためにもしっかり今勉強しなければと思う。

 

今後も彼らと接することで少しでも芸術的センスを盗めたらと思う。
もちろん、知識面でも全然知らなかったことを教えてもらうことも多い。

例えば、若くしてベルリンで自殺し、この世をさった中国人ヌード写真家のレン・ハンさん。
筆者は彼らに教えてもらうまで存じ上げなかったのだが、彼は世界的に認められ、北京を拠点活動されていた。
世界的に認められていても、彼の活動を認めない国があった。
それが中国だった。
中国で活動が出来ないため、世界に飛び出し世界に認められたのに、いくら努力しても祖国には認められない。
そういう葛藤が理由で自殺されたのではないかと教えてくれた。
そんな中国の一面もこのカップルから教えてもらった。

time.com


 

しまったベルリンについて、今回の記事で何一つ触れていない。
つまりベルリンでは、ビールを飲みながら最高の料理を食べ、適当にベルリンの壁や川下り、テレビ塔等一通り回って楽しんだのであった。
とても美味しい旅行であった。

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今彼らはベルリンで展示もやっているので、ご興味のある方は是非足を運んで頂けたらと思う。

 

<展示会詳細>
Shot in Berlin in August 2017.
Models : Yu Ranma / Ryo Ueno
*

17.11-31.12.2017
Opening Times : Mo-Sa 12:00-19:00
Opening Party : 17. November 19:30-late night
*

Picture Books
Friedelstraße 26, 12047 Berlin
http://www.picturebooksberlin.com


<berlin food stylisticsについて>

berlin food stylistics: https://berlinfoodstylistics.tumblr.com
Instagram: https://www.instagram.com/berlinfoodstylistics/ 


<個人HP>
http://shikatakarin.photography
Instagram:https://www.instagram.com/karinkamera/

MBA取得を目指す最近の中国人の動向

最近ヨーロッパに交換留学に来ているCEIBSの中国人同級生が、サイフを地下鉄やバスの中でスリに盗られる事件が相次いでいる。 
交換留学の初期に比べて、警戒心が溶けてきて、気が緩んでいる部分もあると思うが、自分は、中国人がもはや中国での「財布を持たない生活」に慣れすぎて、「財布を持つ習慣がない」ため、スマホだけで生活が完結出来ないヨーロッパにおいて、久しぶりに財布を持ったため、財布の扱いに慣れずに、扱いが甘くなってしまったのではないかと想像している。

それを自覚してなのか、面倒だからか、完全にクレジットカードしか持ち歩いていない中国人同級生も結構多い。 
彼らは現金が必要な店では、筆者のように現金を持ち歩いている友人にその場でお金を借りて、後で借りた分を返すということをやっている。大変賢いと言えば賢い。

財布やパスポートをすられたら金銭的なダメージはもとより、貴重な交換留学の時間を無駄にしてしまうので、筆者も最後まで気を抜かないように気をつけたい。


中国人の国内MBA回帰の動き

9月25日のFinancial TimesにMBAを目指す中国人の最近のトレンドについて記事があったので紹介したい。

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https://www.ft.com/content/5ba53db2-9d4c-11e7-8cd4-932067fbf946


以前ブログでも紹介したが、少し前に中国の新聞でもアメリカ留学は多額の投資をするだけのリターンを得られるのか(適切なROIがあるのか)という議論がホットであった。
その新聞の中では、あまりに多くの中国人がアメリカに留学するため、ただたんに留学しただけでは、その人の強みにならずに、就活で苦戦し、結果的に望みの職につくことが出来ずに、投資を回収できないということが書かれていた。

ceibs2018.hatenablog.com

 

9月25日のFinancial Timesの記事では、「ここ15-20年、欧米のビジネススクールは中国人留学生と共に発展してきたが、それももうすぐ終わるだろう」というEFMD(高等教育をまとめる機関)のDirectorの言葉とともに始まっている。

この記事で述べられているのは以下の三点だと思う。

1. 中国MBAスクールの台頭

これは今まで散々ブログで述べてきたとおり、Financial Timesのランキング11位のCEIBSはじめ、20の中国のMBAスクールが世界的なMBAの基準をクリアしており、欧米のMBAスクールにわざわざいくメリットが少なくなってきている。

 

www.youtube.com


2.中国人のネットワーク

 

ケンブリッジのMBAスクール卒業した中国人の約90%、ロンドンビジネススクールの中国人卒業生の約50%が3年以内に中国に戻っている。
結局中国で働くのであれば、中国で働く上で一番大事なものはなにか、それは人脈である。


中国のMBAスクールはどこもエグゼクティブ用のMBAコースをもっており(大体MBAよりも遥かに大きい)、このコミュニティにタッチ出来ることで、中国本土で就職するなら圧倒的に有利になる。なぜならば、中国の人気企業の幹部がそこにいるからである。

3.トップスクールの中国ケア

多くの欧米のトップスクールは当然、たくさんの中国人留学生を抱えており、彼らの就職の面倒をみることはとても大事である。
そのため、「アジアフェア」と題した中国企業訪問や、就活フェアを行ったり、中国のMBAスクールとの交換留学を用意しているケースが多い。

FTのランキングで2年連続1位のINSEADは、交換留学先が3校のみだが、その中にCEIBSも入っている。

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(INSEADの交換留学先↑HPより)

実際昨年はINSEADから日本人の方がCEIBSに交換留学にきており、中国を堪能されていた。

ceibs2018.hatenablog.com


ちなみに今筆者がいるIESEには、中国人はそこまで多くない(何人いるのかはわからないが。。)むしろ日本人が多いという不思議な学校である。

 

次に日本に上陸しそうな中国企業と、その光と闇(中国のフードデリバリー会社)

最近しばしば中国企業の日本進出のニュースを耳にする。
以前ブログでも紹介したとおり、中国版ウーバーである滴滴の日本進出はびっくりしたけど、
勢いのある中国企業の同級生外国人に対するリクルーティング活動の状況を通して、次に日本に進出しそうな中国企業は予想出来る。
なぜなら、中国企業がインターナショナルに展開しようとした時に、CEIBSにいる外国人は、中国カルチャーもマインドも理解していてうってつけだからである。

ceibs2018.hatenablog.com


そして同級生と話していて、勝手に筆者が次に日本に来るんじゃないかと思っている企業、

それは饿了吗(ウーラマ)である。

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中国の出前サービスはものすごい

実は先日ふと日経新聞にウーラマの創業者が紹介されていて、おおおっと思った。

www.nikkei.com


実際に中国でデリバリーサービスを利用したことは想像もつかないだろうし、絶対に理解出来ないと思うが、中国のデリバリーサービスは、日本人の想像の遥か上をいっている。

ウーラマのアプリを通して、レストランの食事をデリバリーのドライバーが我々の元まで運んでくれる。O2O企業である。
コーヒー一杯から火鍋まで、夜中だろうと早朝だろうと数十分以内に届けてくれる。

ともかくこの手のサービスは、電子マネーの利便性と同様で、是非一回使ってみて、便利さを実感してもらいたい。腰を抜かすことは間違いない。

ceibs2018.hatenablog.com

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そしてこの業界の最王手のウーラマが近い将来日本に進出するんじゃないかと筆者は考えている。
なぜなら、彼らは最近積極的に外国人(特に台湾人)を採用しているからである。
ちなみにウーラマの意味は、「腹減ってる?」という意味である。

 

中国フードデリバリー業界(3兆円市場)

 

中国のフードデリバリーの市場規模は3兆円を超えていると言われている。
2011年に始まった新しい業界ながら、5年で5倍まで伸びた。

www.msn.com

2017年上半期は1日平均1,000万人以上の人が中国で何らかのフードデリバリーサービスを使用していたと言われている。

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そして今年の上半期までは、このウーラマに加えて、美团外卖と百度外卖の3社でこの市場を争っていた。
ちなみにウーラマはアリババから出資を受けており、美团外卖はテンセントから出資を、百度外卖はその名の通りバイドゥ系列である。

しかしながら、今年の8月にウーラマが百度外卖を買収したため、美团外卖との二強体制となった。

www.nikkei.com

このように、中国のイケてる業界のイケてる会社には、必ずと言っていいほどアリババかテンセントが出資しており、中国経済を牛耳っていると言っても過言ではない。

 

中国に来たことがある方なら、街中を走っている無数のドライバーに気が付いた人も多いだろう。

こちらが青いウーラマドライバー↓
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こちらが黄色の美团外卖のドライバー達↓

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中国フードデリバリー業界の闇


このように、圧倒的に便利なサービスで、このお陰で筆者は一時期体重が大分増加してしまったのだが、一方で考えさせられる側面も当然ある。ここでは三点紹介したい。

1. 使用している油が心配

一時期フードデリバリーサービスにハマっている時に、その話をCEIBSのEMBAのメンターに話したところ、どんな油を使っているかもわからないし控えたほうが良いと言われた。
その指摘は全くもってその通りだと思う。
彼のように、所謂ハイクラスの中国人は、一般的なフードデリバリーサービスを使わずに、例えばオーガニックフードの高級デリバリーサービスなどを使っている場合が多い。

2.食料廃棄

デリバリーは大体、プラスチックのケース及び袋に詰められて届けられることが多いがこのサービスの普及により、大量の食料及び容器の廃棄が発生し、社会問題となっている。

chinadevelopmentbrief.cn

 

3.ドライバーの過酷な労働状況

 

実は筆者は上海で衝撃的な光景を(2回)目にしたことがある。
それは、フードデリバリーのドライバーが道端で泣いているのである。

疑問に思った筆者は、複数の中国人同級生にしたところ、彼ら曰くフードの配達員は、顧客にフードを届ける約束の時間を数分(詳しく何分だか不明だが)遅れた場合、配達員のその日の給料はゼロになるというのだ。

この点については、今どうなっているかわからないし、そもそもネット上にもそれらしき情報がなかったので、正直確かではない。
但し、これだけ便利なサービスの裏には、たくさんの人(特に配達員)の苦労があることも決して忘れてはいけない。