ジャイアンをインタビューしてみた(同級生インタビュー第一弾)
今回はこのブログ内でも何度か紹介した中国人同級生のインタビューをブログ内で紹介したい。実は来年から新たに、違うWeb媒体で中国と日本を繋ぐような記事を書くことになり、それに備えて取材をした。当初は海外で華々しいキャリアがあり、海外で働くチャンスがありながらも、中国に戻り、CEIBSで学び、中国で働く決意の中国人をインタビューするつもりだった。しかしながらテーマが変わり、このインタビューを使うことはなくなったのでこちらで紹介することにした。
今回インタビューしたSeanのプロフィール:
1987年生まれ、ネバダ大学ラスベガス校卒。起業、GE等を経てCEIBSに入学。つい先日彼女にプロポーズが成功(追ってブログで紹介したいと思う)。
筆者:Seanの経歴は本当にユニークだよね。大学にアメリカでホテルマネジメントを学んだ経緯を教えてよ。
Sean:実は最初は北京の大学に入学したんだ。中国では大学受験の時に専攻を決めなければいけなくて、生まれ育った広州では、政府関連の仕事につくのが一番のステータスとされていて、最も有利な中国文学を専攻したんだ。だけどすぐにつまらなくなってこれは自分の目指すべき道じゃないと気づいた。それに役所の仕事も退屈だろうしね。専攻を変えたかったんだけど、上位2%に入らないと専攻を変えることができない。興味のない専攻でどうやって高得点をとれるっていうんだい?笑 結局必修科目5科目の内3科目落としてしまったよ笑
筆者:なるほど、CEIBSでものすごい成績をとっているSeanからは想像できないな笑 それですぐにアメリカに渡ったのか。
Sean:いや本当はすぐにいきたかったんだけど、父親の病気が発症して、結局1年弱そのまま北京にいたんだ。そこで、他の大学の友人と一緒に雑誌のビジネスを始めたんだ
筆者:さすがだな。儲かったの?
Sean:いや最初は自分たちで雑誌を作ってたんだけど全然上手くいかなくて、雑誌に乗せる広告の代理店業に変えたんだ。そしたらとても上手くいって最終的に32百万元(日本円で5千万円程)が出たんだ。今でも後悔しているのはそのお金で北京に家を買っておけば良かった。当時の10倍だからね。だけど当時20歳の自分にはそのアイデアはなくてアメリカで車を買うのにまず使ったよ笑
筆者:それでホテルマネジメントを選んだのはなんで??
Sean:面白そうだから笑 本当に特に深い理由はないんだ。だけどせっかくなら有名な学校に行きたかったからホテルマネジメントの分野で世界トップのネバダ大学にいくことにしたんだ。ラスベガスも近いし。
筆者:卒業後はラスベガスのカジノやホテルで1年間働いたんだよね?もう一度アメリカに住みたい?
Sean:いやもういいや。中国がいい。理由は3つあって、1つは中国には親友達がいるから。2つ目は、アメリカでは中国人というだけでよく思わない人がたくさんいる。特に黒人の人やラテン系の人はそうだったな。3つ目は、アメリカは場所によってはとても治安が悪い。夜中の出歩きなんて出来ない。だけど中国は今本当に治安が良い。
筆者:確かに。中国は実際本当に治安がいい。これは中国に来るまでは知らなかった。卒業後はGEの医療機器部門で主に営業として約4年間働いたんだよね?それはなんで。
Sean:それも特に深い理由はないんだけど、単純に中国ではこれからこの業界がとても伸びるということと、B to Bでとても利益率が高い業界だったから。
筆者:卒業しても医療機器の業界に戻りたい?
Sean:そのつもり。やっぱり知れば知るほど魅力的なマーケットだと思う。
筆者: Seanをみているとよく内向きと言われる日本人とは対極にいると思う。
Sean:中国もアメリカの若者も基本的には同じで、大きな野望をもって、ハードワークをすれば絶対に報われると信じてるから頑張る。日本人の若者にアンビシャスが無いのは本当に驚き。台湾人の若者もそれに近い気がする。
筆者:CEIBSに集まっている中国人なんて野望の塊だもんね。彼らに比べたら確かに日本人はそう映るのかもしれない。逆に何か中国の抱えている問題点って思うところある??
Sean:う〜ん、難しいな。中国政府はかなりアグレッシブに動いている、時にアグレッシブすぎると思うこともあるけどね。強いていえば、中国には国営企業がたくさんあって、利益の出ていないゾンビ企業がたくさん存在する。そういった企業には、特に地方都市に多くて雇用も多いからなかなかなくすことが出来ない。これは問題だね。あとはこれから不動産バブルとか弾けると思うけど、大丈夫、俺たちは乗り越えられる。
筆者:CEIBSにいる中国人の同級生達をみていると乗り越えると思うよ。最後に将来の夢を教えてよ。
Sean:「修身斉家治国天下」っていう中国の古い言葉がある。1. まずは自分自身を鍛える、2. 家庭を持つ 3. 国を治める 4.天下をとる。1000年以上前の言葉だから国は今の中国のことではなくて、それぞれの小さい地域のことで、天下は中国のことを指しているんだけど、この言葉にあるように今の彼女と幸せな家庭をまずは築きたい。そして、自分で事業を起こして中国に貢献したいと思うよ。