CEIBS MBA日記

CEIBS(ときどきIESE) MBA日記

2016年夏から中国、上海のChina Europe International Business Schoolに挑戦する日本人のブログです。本ブログの記事は個人の見解であり、所属する組織や団体とは一切関係なく、組織の公式見解等を示すものではありません。

海外MBA行って結局どうだったの??(前編)

MBAに関しては、色々なネガティブなコメントを散見する。
MBAを批判するコメントは主に以下3パターンに分かれると思っている。

  1. MBAという教育が今の時代に合っていない、というMBAの教育そのものを批判するもの。
  2. 世界のランキングにランクインしているMBAスクールが日本にはない(=世界から評価されていない)のでレベルが低いと、「国内」MBAを批判するもの。
  3. 学費があまりにも高いため、年功序列の日本の会社で普通に勤めては、その投資(=学費)を回収できない「海外」MBAを批判するもの。

(過去ブログで触れたこの本は、基本的には2番目にあたる↓↓)

結論を言おう、日本人にMBAはいらない (角川新書)

結論を言おう、日本人にMBAはいらない (角川新書)

 

 

自分自身は日本国内のMBAスクールに通っていないので、2の部分は不明だが、他の主張については、理解できるし、実はある程度同意でもある。

しかしそれでも、自分はMBA留学にいって、本当に良かったなと思っている。
以下その理由について説明したい。

ありきたりな部分があるかもしれないが、自分が感じたMBAを通じて思ったことは、3点ある。

1つめは、自分の生きてきた世界の狭さを知ったこと。


CEIBSには、国籍のみならず多彩なバックグランドを持ったビジネスマンが集まる。
いままで会社の中で、違う国籍のクライアントや、社内の違う国の支店に勤めている外国人の方々と働く機会はそれまでもあったが、それはあくまで会社の看板をみて自分に接してくれていた、もしくは日本の文化を良く知った外国人たちと接してきたんだなとMBA留学中に痛感した。

例えば、MBAで出会った海外の人と話をして、自分のバックグランドを話す時
自分は「何の専門家なのか」ということを簡潔に言わなければならない。
日本の大企業にいるとジョブローテーションの名の元、自分の意志とは別に、様々な部署に所属するので、日本人でよくあるのは、「いつからいつまでは○○の部署に所属していて、その後××の部署で働いていた」というと決まって皆外国人はポカーンとする。

自分も、会社の経営企画部という部署にそれまでいたのだが、
経営企画部は極めて日本的な部署で、なかなか海外の人には通じない。
簡潔にイメージをつかんでもらうために、途中から「In-house consultant」(社内コンサルタント)をしていた、と説明するようになった。
この背景には、海外の大企業では、今まで外部の戦略コンサルティングファームにいろいろ発注していたものを、社内で自前でコンサルタントを持つことで、外部に発注せずに自社内で解決するというムーブメントがあり、イメージが伝わりやすかったことがある。

それでも「お前は何が出来るのか?」という問いは、脳裏に焼き付き、上海にいる間は常に自問していた。自分はいったいどこで貢献できるのか、というのはMBA前半でずっと考えていた。

また、どの分野の話題になっても、自分の今までの経験から仮定を立て、正しい・間違っているは別にして、ポジションをとって自分の意見をしっかりと主張する同級生達の姿に圧倒され、当初は何もコメントできない自分になんて自分は無能なのだと悲しくなることが多々あった。
しかしながら、それは今までの習慣や考え方が染みついていることが主たる原因ということに気づき、議論に参加する際の、マインドセットや姿勢を変え、1年かからないくらいで対応できるようにはなっていった。


2、3番目は明日紹介したい。

CEIBSから日本に戻ってきた後のモヤモヤ

更新がストップしていましたが、これから1週間くらいで、数回に分けてCEIBS MBAの振り返りをここでして、一旦このブログは終わろうと思っています。

最初ブログを始めた当初は想定していなかった程多くの方々に読んでもらって、
是非続けて欲しいと言ってくださる方々にも多く出会いました(こんなしょうもないブログなのに恐縮です)。

自分自身ブログを通じて実際に色々な方と交流することも出来ましたし、自分自身もアウトプットする重要性、メリットをブログを通じてとても感じたので、一旦このブログは終了して、このまま残しておいて、また別のブログで一から始めようと思っています(追って詳細ご連絡させて頂きます)。

MBAから日本社会に帰ってきた

CEIBSを卒業して、4月に日本に帰ってきた。
この2ヶ月弱の間は、わかっていたことだけど、自分の理想と現実のギャップにとっても苦しんだ。
自分自身もなんでこんなに、この2ヶ月間苦しんでいるのかわからなかったけど、
冷静に振り返ってみると、多分以下の2点だと思う。

1. MBA期間中は議論する際、みんな共通の認識・フレームワークがあった。

今思えばみんな、2年間かけてMBA教育に洗脳されているので、
MBA生は皆そのフレームワークに沿って、議論を進めていく。
MBAのカリキュラムは、世界中どこも大体一緒なので、IESEに交換留学している間も、もちろん難題に直面したり、グループメンバーの意見の食い違いがあって、纏めるのに苦労したりはしたけれども、考え方の土台は一緒なのでとてもスムーズに議論することができた。

だけど、現実社会に戻って実際のビジネスの会議はそうはいかない。
なんでこんなに先に進まないんだろうとここ2ヶ月は感じることが多かったが、
むしろMBA留学中が異常だったんだということに気が付いた。
そもそもケーススタディが中心で、実際に失敗してもお金を失うこともないし、
さくさく議論出来て当然である。

2. CEIBS中は常に憧れの「こうなりたい」という同級生がいた。

CEIBS留学中はこうなりたいと思えるような、憧れの同級生やアラムナイが多くいた。
こういう人たちと出会うために海外にMBA取りにいったといっても過言ではない。
前のブログを読み返したら、ここでも書いているように、彼らは自分の今までの人生で出会ったことのないような化け物たちなのである。
日本に帰ってきて、サクッと周りを見渡して見つかるような存在ではない。

日本に帰ってきて、今までのくせで無意識に、モデルケースになりそうな存在を探していたんだなとある時気付いた。
これからは、彼らだったらこのタイミングでどうするかを常に考えて行動しなきゃいけないし、むしろ彼らを越えために、彼らの行動をコピーしているようではだめである。

ceibs2018.hatenablog.com



多くの人に相談して、次に進むべき道が見つかった



この2ヶ月は、本当に多くの人に会って、話を聞いてもらって、なんとも言えないモヤモヤの解消に努めていた。

毎日のように会社終わりに誰かしらに会って、相談を繰り返して、
ようやく先週くらいに自分の状況を客観的にみれるようになった。
そして次に進むべき道が明確になったので、こうやってブログの手仕舞い(および新しいブログの準備)にとりかかり始めることにした。
ということで次回はCEIBS MBAの振り返りを紹介したい。

隠れコンビニの謎

今年CEIBSに入学する日本人は過去最多で7人くらいになりそうである。
そんな彼らのために今回とっても貴重な情報をシェアしておきたい。

CEIBSで生活していた中で唯一不便に感じていたのは
近くに「コンビニ」がないことだった。
中国は基本的にはコンビニだらけなのだが、CEIBSの周りは外国人向けの高級住宅エリアということもあり(?)、コンビニがない。
少なくとも筆者がCEIBSで必死に勉強をしていた時はそう思っていた。

CEIBSの近くにあるスーパーは、CITY SHOPという、価格帯高めのスーパーである。

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結局宅配サービスを使って、日用品や食料品を調達するのだが、近くにコンビニがあれば便利だなーとずっと思っていたし、生徒からのリクエストも多くあった(現在は無人コンビニが配置されている)。



しかし、卒業を控えたある日、CEIBS在学中一個下の日本人の方から衝撃的な一言を聞かされた

「うちのキャンパスの隣にコンビニあったの知ってました??」

!?!?。。。えっ!?そんな馬鹿な。

だってうちのキャンパスの隣は病院(産婦人科)である。

確認してみよう。
とりあえず正門を出て

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右に進む

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この道を2,3分進むんで左手にCITY SHOPがある。
そしてそのCITY SHOPの手前に右手に

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f:id:ceibs2018:20180430164314j:plain病院が出てくる。

コンビニないじゃん!!

「いや、コンビニは実は病院の中にずっとあったんですよ」

「。。。!?」



とりあえず、病院の外にコンビニの標識らしきものは一切ない。
がおそるおそる入ってみると。。。

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まじだ。あった。

むっちゃ繁盛してる。

彼曰く、同級生がある日ファミリーマートのコーヒーを持ってキャンパスを歩いている姿を目撃し、どこで買ったのか聞いて発覚したという。

その同級生がなぜ、どんな理由で、キャンパスの産婦人科の中に入り込んだのか、
その点については、さんざん同級生の間で憶測がとんで、散々いじられたらしいが、いずれにせよ、彼の功績は非常に大きい。

CEIBS入学時に配られるマップにはこのコンビニは出てこないし、なんなら百度地图(中国版Googleマップ)にも出てこない、いわば隠れコンビニである。
そして産婦人科ということでとても入りづらい。
ここから出てくるところをあまり知り合いに見られたくもない。

ともかく筆者は真横にあったコンビニに全く気付くこと無く一年以上生活するという稀有な経験をしたが、是非これからCEIBSに通う日本人の皆さんは活用して頂きたい。