CEIBS MBA日記

CEIBS(ときどきIESE) MBA日記

2016年夏から中国、上海のChina Europe International Business Schoolに挑戦する日本人のブログです。本ブログの記事は個人の見解であり、所属する組織や団体とは一切関係なく、組織の公式見解等を示すものではありません。

爆笑のCEIBS卒業式

このブログでも何回か言及した上海に出来た最大のスタバ。
上海に誰かが来た際には、もう定番の観光名所として必ず寄るにようになってしまった。
筆者は先週末がCEIBSの卒業式だったため、両親を連れてこのスタバへ。

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両親もスタバの本気に圧倒されたと同時に「日本負けたー」と言っていた。
そして、ここは完全にテーマパークという意見も完全に同意である。

しかし、コーヒー2杯とケーキ2つで4,200円は高いよ。

www.ft.com


CEIBS無事に卒業しました

そう先週末はCEIBSの卒業式であった。
残念ながら、もう働いていて、仕事の都合上来れない同級生を除いて、久々に多くの同級生と会うことが出来た。
卒業するにあたって思ったことや、CEIBS生活の振り返りについてはビリオンビーツで、まずは紹介しようと思っているので、今回は全然関係ない話をしようと思う。

卒業式自体は土曜日の朝からだが、午前中から写真撮影等もあり、小生は前日入りした。
卒業式前日の金曜日は、あいにくの天気だったこともあり、卒業式当日のグループチャットを見ると、案の定飛行機が遅延しているから、集合写真に間に合わないという同級生が続出。

しかもそのため、集合写真の撮影を式典後の午後にずらしてくれとお願いしだすわがまま卒業生達。
卒業式を準備してきたCEIBSのアドミッションオフィスは、段取りがつまってるから勘弁してくれ、集合写真を撮るためだけに来るカメラマンさんもいるんだからと当然困惑。。。
しまいにはおれはむっちゃ良いカメラ持っているし、おれがカメラマンの代わりに写真撮るよと言い出す始末。
最終的には、よく考えたら飛行機の遅延具合がヨメなくて、何時に到着するかも分からないからということで、自分たちで納得したのであった。


来年以降卒業される方は、中国の飛行機は良く遅延するので、必ず前日入りするようにしましょう。

当日の式典の流れはこんな感じ↓

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フランス前首相であり、現CEIBSの教授でもあるDominique de Villepin氏のスピーチ等盛りだくさん。

 

大舞台に強い男登場

フランス人は、日本人同様全体的にそこまで英語が得意ではないから、何となく親近感が湧くことが多いのだが、Dominique de Villepin氏の英語は、フランス人独特の訛りもなく、パーフェクトな英語で聞き惚れてしまった。

ガタイも良いしかっけー!

さてさて、一人一人舞台に上がって、卒業証書を授与されるのだが、
その場で、皆様々なことをして、笑いを取りに行ったり、そもそも慣れないガウン等を来ているので、ずっこけたりしてナチャラルに笑いを取る同級生達の中、最も会場の爆笑をさらった卒業生。。。

それがロレックスである。
(ロレックス関連記事↓)

ceibs2018.hatenablog.com

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もちろん彼の場合は、笑いを取りにいったのではなく、自然な行動で爆笑をとっていた。

CEIBSの場合、起業する学生も多く、万が一起業が上手く行かなかった場合に備えて、MBAの新卒カードを残しておくため、敢えて留年する学生も少なくない。
そのため、卒業証書授与には、あまり見たことのない、留年していて、同じタイミングで卒業することになった先輩方も複数いた。
そういった人達は、周りからの歓声が少なくてかわいそうなのだが、

ロレックスも1年間卒業を遅らせた同じ類のはずなのに、
ロレックスの名前が呼ばれた瞬間に、一瞬の間の後に歓声とそれだけで、爆笑が会場中に響いた。

「授業中にあれだけ、ぶっ飛んだ発言を繰り返したロレックスなら、きっと何かやるに違いない。」

そんな思いでみんなロレックスの一挙手一投足に会場中が注目する中。
まずは、よくわからないけど、他の卒業生の3倍位深いお辞儀で笑いをとり、

その後、CEIBSの偉い教授陣に挟まれて写真をとる場面で更なる爆笑を誘う。
その時写真がこちら、家族がたまたまロレックスの写真を撮っていて、かなり遠くからなので分かりにくいが、この違和感に気付く人はいるだろうか??↓

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ふつうの人はこんな感じ↓

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実は、なぜそうしようとしたのだか分からないが、教授陣に挟まれて写真を撮影するこの場面。
教授陣達よりも2、3歩程前に出て写真を撮影しようとするロレックス。
まるで、自分がリーダーで子分の教授陣を引き連れいるかのようなフォームに、戸惑った教授陣。
会場は大爆笑。
数秒後、教授陣はロレックスの肩を掴み、後退させ、一列に並んで無事写真を撮影していた。

このわずか30秒程のやりとりでしっかりと周りの期待に応えるロレックスに凡人との天才のレベルの違いを感じた。

 
ちなみに両親が後ろから見てたら、ロレックスは終始卒業式の間は爆睡していたようだった。
後で聞いたら、毎日パン屋で朝8時から夜11時まで働いているから大変なんだということだったから、それはしょうがない許してあげよう。
それにしても、大舞台になればなるほど力を発揮し、周囲の期待に応えるロレックスの姿は、ヤンキース田中投手を彷彿とさせるのであった。

 

中国企業の本丸に挑んで、返り討ちにあった話

3月末に女性のリーダーシップフォーラムというイベントがCEIBSのキャンパスで行われた↓↓
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筆者は最後のコンペに出るために、参加することは残念ながら出来なかった。
このイベントには輝かしいキャリアのCEIBSの諸先輩方も参加されていた。

ポスター右下の先輩方は、以前紹介したアリババのLDP(リーダーシップ・プログラム)に合格して、現在ジャックマーのもとでトレーニング中の無敵の先輩方である。

見て欲しい。このポスターからでも伝わってくる圧勝感。

そう、そんな無敵のスーパーマン、スーパーウーマンに囲まれていると自分も少しはそこに近付けたのじゃないかと勘違いしてしまうことがある。
そんな勘違いは吹き飛び、コツコツと積み上げてきた自信が完膚なきまでに吹き飛んだイベントが、最後に記念に受けた某中国企業(フォーブスのアジアTOP50、世界TOP500の企業の中に選ばれている企業)のケースコンペだった。

 

中国企業に挑んで返り討ちをくらう


このコンペは中国の某有名企業主催のコンペ。
予選を勝ち抜いた5チーム(各6人)による決戦コンペ。

筆者がこのコンペに参加した経緯は、CEIBSの同級生たちに、この企業のコンペに参加するが、人数が足らず、参加してくれないかということで声がかかった。
もちろんオッケーということで参加して、難なく予選を突破。
これはいける!!
ということで望んだ決勝ステージ。

会場につくなり明らかに張り詰めた雰囲気に驚く。。。

主催者側から開口一番

「今日集まった30人の中から目立った9人を翌日の面接に呼びたいと思う。そして、更にそこから4人程度まで絞って次の選考に呼びたい。」

へっ?!選考??コンペじゃないの?!

そうである。
このコンペは今年から始まるということで、情報が全然出回っていなかったのだが、コンペ形式の選考会であった。
そして、この企業は今年から3年間のリーダーシッププログラム(幹部育成の特別な採用)を始めるということであった。

鼻息荒くなる参加者達。

一方で、純粋にMBA最後の記念として、参加した筆者。

しかしここまで来たら、この企業に本気で就職したいと思っている同級生の足を引っ張る訳にもいかないし、全力でやるのみである。
全力を出し切って、翌日の面接を辞退してもいい訳だし。

さてさてコンペのお題は、この中国企業でどこか相性の良い企業を自分たちで選定して、まだこの企業が進出していない国に進出する戦略について発表するという、マーケットエントリーのケースコンペであった。

我々のグループは、中国の飲料メーカーであるHuiyuanとこの企業でコラボして、ベトナムに進出するストーリーを発表した。

ここで会場の張り詰めた緊張感が伝わるだろうかわからないが、会場の雰囲気を写真で共有↓(この企業のLinkedinより)

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もちろんコンペ後のパーティや、昼食の間も常に見られている↓↓

 

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朝8時半から始まったこのコンペは、夜9時にようやく終了した。

このコンペに参加している学校はCEIBSはじめ、INSEADやアメリカのトップスクールの学生である。
なぜ、そこまでの学生をこの中国企業は集められるのか。
それは
「圧倒的な給料」「3年間約束されたとても魅力的なトレーニングを受けられる」からに他ならない。

他の学生の発表は、もちろんどこのグループも素晴らしい発表をしていたのだが、ゔCEIBSでの生活を通して、たくさんこの手のプレゼンは聞いていたので、そこまで驚きはしなかった。

とにかく驚いたのは、
中国企業の幹部の頭の回転の速さ
であった。

今回のイベントでは幹部候補を採用するというだけあって、この企業のファイナンス、戦略、人事、マクロ経済などなどのトップが集結していた(日本企業の形だけの幹部候補生採用とは違う)。
そして彼らの多くは、米国トップスクールでPhD、もしくは最低でもMasterの学位を持っていた。
正直日本企業にいた時は、学位がなんだよ、所詮机上の空論だろ、実務の方が大事だろと思っていた時もあったが、その考えは、留学を通して変わっていった。

そして幹部の方々は、皆完璧な英語を操るだけでなく、一瞬にして、我々の提案を理解し、ズバズバと確信をつく質問を発表者に浴びせ続ける。

45分のプレゼン+15分の質疑応答という構成であったが、どこのチームもこの質疑応答にはとても苦労していた。
我々のグループもなんとかプレゼンと質疑応答を終えたが、個人レベルでははっきりいって彼らの要求するレベルの回答をすることができなかった。

そして思った
仮に明日面接に呼ばれたとして、こんな化け物みたいな人間相手に1時間耐え凌ぐことが出来るのか。。。。

はっきりいって気持ちで負けていた。

結果的に予想通り筆者は翌日の面接には呼ばれなかった。
しかし一方で、どこか呼ばれなかったことで、安心してしまっていた自分もいた。

そう中国企業幹部の頭の良さの前に、完敗した事を痛感していたのだ。
それと同様に、こんな化け物達率いる中国企業と今後戦っていかなきゃいけないというかと、とてつもない壁の前に絶望した。

MBA生活を通じてコツコツと積み上げて来た自信が崩壊した。

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(スラムダンクより↑)

知らない方が幸せなこともたくさんある。

MBA生活を通じて、本当に思うのは、知らない方が幸せなことはたくさんあるということである。
中国企業の幹部がとんでもなく頭良くて、彼らはとてつもない給与とオポチュニティを提供することで、世界中から更なる天才をかき集めている。
実際に日本人として初めて、この企業の本丸に挑んで、改めてそのハードルの高さ、恐ろしさを痛感した。

ceibs2018.hatenablog.com

 

これは多分別に知らなかったら知らなかったで、全然問題ない話である。
しかし、筆者は幸か不幸か、日本のお隣の国の本丸に挑む機会を得てしまった。
これからは何をするにしても、何か成功したとしても、あの国のあの企業のあの人だったらどうしているか、と比べてしまうことだろう。

MBA生活の最後の最後に、MBA生活を始めた当初の、周りのレベルの高さに対する絶望感を、敗北感を今また感じている。
振り出しに戻った感じである。
くー!!!

よし、とりあえず筋トレしにいこう

中国企業に入るのは、僕らが考えているより大分難しい

ちょっと前に大前研一さんの記事で「世界中が「低欲望社会化」する中、日本は美しい衰退に向かう」という記事。

www.mag2.com

文脈としては日本が美しく衰退するのに対して、中国が台頭して、その流れを止めることはできないという趣旨。
そんな文脈の中で、先日SNSで出回っていた中国企業の方が、日系企業よりも給与が高いという趣旨の記事。。。

president.jp

同級生の中で、就職先に圧倒的に不人気なのが、日本企業で、その次が韓国企業。
MBA同級生の中に広がっている、日系企業や韓国企業に関する噂(仕事終わりに遅くまで上司と毎晩飲みにいく、残業がとても多い、年功序列で能力が給与に反映されない等々)がその主な理由である。
一方で、この記事にもあるように、日系企業の給料は正直グローバルな企業の給料水準よりも下なので、MBAをとるようなアグレッシブで向上心のある同級生達からは人気がない。
日本の文化がめちゃくちゃ大好き!という同級生以外は志望していないのが現実である。

最近就活シーズンということもあり、私がもし今就活するならこの企業に入る!みたいな記事を目にする。
その中で、ちらほら私が今就活するんだったら「中国企業のインターネット企業」に入る!とおっしゃる方も出てきていて、筆者も当然自分が今その年齢だったらトライすると思うが、一方で

「中国企業に(幹部候補生として)入るのはとても難しい」

という点を触れている記事はあまり見たことがない。
若干、中国企業だったら志望すれば、簡単に入れるような雰囲気すら漂っている記事すらある。
確かに、中国企業の日本支社で、ポジションを望まなければ、中国企業も採用に苦労しているだろうから職を得ることは簡単だろう。


しかししかし、以前アリババのLDP(リーダーシッププログラム)にどれだけの猛者達が選ばれているか紹介したことがあるが、中国企業の幹部候補として採用されるのはメチャクチャ難しいのである。

ceibs2018.hatenablog.com

 

実体験告白


そして、実は何より筆者が身をもって中国企業に入る大変さを身をもって体感した。

どういうことか?
MBA生活を充実させる上で、かかせないのはケースコンペである。
当然ながら、ケースコンペの主催者はお金がかかるので、それなりにメリットがないとやらない。
ケースコンペのスポンサー企業にはどんなメリットがあるのか?
それは、ケースコンペを通して優秀な学生の発掘という重要なミッションがあるのだ。

見て欲しい、以下が某中国企業のケースコンペに目を光らせる、中国企業の幹部陣である。

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まじでこわすぎる。
一番右側の方とかまさにキングダム↓↓

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 (キングダムより引用)

次回は、筆者の実体験を具体的に紹介したいと思う。