CEIBSは世界8位に値しない(それでも屈しない強いハート)
先日の寒波で東京でも相当な雪が積もったと聞いたが、ここ上海でも相当な雪が積もった。
ここからは、雪化粧をしたCEIBSキャンパスの写真をパラパラとご紹介(一部上海の街の写真も含む)。
途中出てきたカエルは、上海で流行している旅カエルとCEIBSのコラボ写真。
そして最後の凛々しいお方の写真は、CEIBSの2代目学長(初代学長の銅像もキャンパスのどこかにあるらしいが、未だ確認出来ず)。
頭の上に乗っているのは白髪ではなく、雪です。
↑こちらが通常時。
この銅像にはこう書かれています。
「私の夢は、CEIBSが世界ランキングトップ10に入ることである。」
歴代学長の夢達成済み
はい、学長の夢、既に完了済みです。
CEIBSがMBA世界ランキング8位にランクイン
ということで今週は、何となくキャンパスが幸せな雰囲気に包まれている。
なぜならFinancial Timesの今年のランキングでトップ10入りをしたからである。
実は、10年以上前に一度、トップ10入りをしたことがあるのだが、その時は、為替の影響やら何やらで、その直後のランキングも全然低かったり、翌年のランキングも級下落したりと、真の実力ではないと言われており、カウントしない雰囲気があった。
しかし、今回のランクインは事情が異なる。
他の中国MBAスクールが昨年から大きな上昇がない中のCEIBSのジャンプアップ。
またここ数年はずっとランキング10位近辺につけており、着実に自力をつけてきていた。
本当に8位にランクインするだけの実力あるの?!
しかしここで、疑問が生じる。
本当にCEIBSがトップ10に入るだけの実力があるのか問題である。
トップ10と言えば、誰が何と言おうと羨む誰もが行きたくなる銀河系最強のMBAスクール達である。
CEIBSは果たしてどうか。。。
そうこの学校弱点が多すぎるのである。
以下アンチCEIBSの目線から、CEIBSをディスる上で4つの点を検証したい。
1.だって空気悪くね??
年々空気が良くなっているとは言うものの、バルセロナのような青い空、サンサンと降り注ぐ太陽が毎日あるのかい?!
と言われたら、完敗である。
2.だってGoogleもYoutubeもFacebookも繋がらなくね??
「私FacebookもTwitterもYoutubeもLineも出来ない生活なんて無理なの。」
と言われたら、VPN使えば繋がるは繋がるものの、面倒ではあるし、動画の再生に時間もかかる。
この点もつかれたら、完敗である。
3.だって娯楽、特にスポーツエンターテイメントなくね?!
news.livedoor.com
テベスも去った今、中国のスポーツ・エンターテイメントは厳しい局面を迎えている。
特にバルセロナにいた時は、本当にサッカーの応援が市民の生活に染み込んでいるのを感じたし、生活を豊かにしているのを感じた。
この点も完敗である。
4.だってそもそも英語通じなくね?
おっしゃる通り、初めて上海に来る人が最も驚くのが、国際都市上海と聞いてやってきたのに、想像以上に英語が通じない点である。
この点は誠に申し訳ない。
以上を踏まえると、CEIBSの問題というより、中国特有の問題と言うこと出来る。
それでもCEIBSは価値のある世界的なMBAスクール
去年のFinancial Timesのランキングで、CEIBSが11位となった時、
担当の教授が言った言葉は忘れられない。
「今回11位となったが、我々の実力は11位には及ばないと思っている(過大評価されていると思っている)。私達のランキングの周辺の学校を見てみろ、歴史ある、世界的な名門校ばかりじゃないか。私たちは、このランキングにふさわしい学校となるよう。これからも努力し続けていこうと思うし、学生もそうであってほしい。」
そうである。
この学校の職員、教授陣は過大評価されているのをわかっているのである。
筆者も度々指摘しているが、CEIBSの最大の魅力は、「現状に満足することない、飽くなき向上心、野心」なのである。
これはキャンパスビジットすればヒシヒシと伝わってくる。
きっとCEIBS設立当初に、世界ランキングトップ10というデカイ目標を掲げた学長も、周りからは疑心の目を向けられ、誰も信じなかったんじゃないかと思う。
↑きっとこんな感じだったんだろうと思う。
このチャンレンジスピリットに溢れた雰囲気は本当に稀有だし、IESEにもなかった。これは中国独特なんじゃないかと思う。
だからこそ、みんなCEIBSが更なる高みにいけると信じているし、筆者も信じてやまない。
私費と社費とマヨルカ島
IESEに交換留学中に、想定外の良い出来事があった。
それは、今の会社の元同期が同じタイミングで、IESEに留学していたことであった。
ここでは仮名でカツオとしておく。
カツオは、筆者が今いる会社を辞めて私費で筆者の一つ下の代でIESEに留学していた。
しかし当然ながら彼は1年目で必修科目に加えて、インターン(職)探しと大変多忙で、なかなか相手にしてもらえず、年末の学期が終わってようやくカツオも時間が出来、一泊二日の弾丸で小生のIESE卒業旅行も兼ねて2人で旅行に行くことにした。
はっきり言って、場所なんてどこでも良かったが、近場でバルセロナとは違った雰囲気の場所ということで、マヨルカ島をピックした。
カツオとは大学は違えど、なんと偶然にも同じスポーツ(ラクロス)を大学時代にやっており、共通の話題が盛りだくさんであった。
(全然関係ないが、MBAに来ている人でラクロス経験者は多いように感じる。前の学期も、今の学期もCEIBSに交換留学に来ている日本人の方はラクロス経験者である)
マヨルカ島はスペインの中の沖縄的立ち位置と聞いていたが、さすがに年末はマヨルカ島といえどまあまあ寒く、観光はオフシーズンっぽかった。
そこで我々は、基本的に食べることに専念した。
↓こちらが泊まっていたAirbnbのオーナーから教えてもらった超絶うまかったレストラン。
これはまた別のレストラン。
ちなみに最後のは、マヨルカ島は全然関係なく、バルセロナに戻っきて、腹が減ったということで中国人の経営している日本料理屋で食べた謎のどんぶりである。
この旅行中で一気に太ったと思う。
衝撃的だが、マヨルカ島についてこのブログで紹介するのは、以上で終わりである。
とにかくご飯が美味しい島であった。
カツオとのドライブ道中
カツオがMBAを志しているのを知ったのは、筆者のMBA受験が終わってからだったように記憶している。
基本的にMBAを受験する人は、直前まで会社には内緒で準備する。
筆者がMBAに行くことを知ったカツオと、久々に会社の昼飯に会社近くでラーメン(デブまっしぐら)を食べながら、実はカツオがMBA受験に備えて、筆者がMBA受験の準備を始めるはるか前から、コツコツ準備をしていたことを知った。
とても衝撃を受けたのを覚えている。
基本的に我々の属している業界で働いている人は、安定志向の人も多いからか、会社をやめてまでMBAを志す人はとても少ない。
日本人のみならず、MBAの同期をみても同じようなバックグランドの人はとても少ない。
そんな周りは今の会社でずっと勤め上げようとしている人達が多い中、生活費含めて2千万円以上払ってでも、リスクをとって留学しようとしている覚悟に、また前例もほとんどないのに、長い月日をかけて着実に目標に向かって努力していたのかと、カツオの秘めたパッションに、ただただ驚き、一方でこんな熱いやつが近くにいたのかととても嬉しくなったのを覚えている。
マヨルカ島では、車で移動する時間が多く(筆者は、国際免許を持っていなかったため、もっぱらカツオ運転)、移動中はApple Musicでひたすら宇多田ヒカルを流しながら、多分80%くらいは我々の将来について話をした。
残りの20%は飯とダイエットについてである。
「いやーこんだけ食ったら明日からダイエット頑張らなきゃな。」
無論意図的なダイエットなんてしたことは2人ともない。
ちなみにどうでもいいが、自分はストレスがかかると痩せるタイプでMBA受験時や、MBA最初の1年は激やせした。カツオは基本太るタイプだが、IESE内の食堂が夜はやっていないこともあり、うまいこと最初の半年は体重をキープした印象である。
将来の話については、どれだけ話をしても全く結論は出なかった。
明確なのは、自分は会社に戻って、カツオはもう戻らないということだった。
そこが出発点となって話が進む。
カツオとのトークの中で3つ気付いたことがあった。
1. 2人とも人生1回ということを強く意識している。
筆者は社会人4ー5年目の時に、社会人ラクロスチームの先輩が癌で亡くなった。また、カツオも父親がまだカツオが小さい時に亡くなっていた。
これらが影響しているからかは分からないが、割とほかの同世代よりも、明日死ぬかわからないからチャレンジしたい、世界をみたいという気持ちが強い方だと思った。
だって人生1回だし、サラリーマンやってたら、海外でMBAとりたくね??
だよねだよね。
こんな感じの共通認識である。とても気持ちが良い。
2. カツオの会社愛が凄まじい
この旅行中、彼の口から、やめた会社に対する悪口は一度も聞いたことがない。
むしろ出てくるのは、会社に対する感謝と、会社の未来に対する心配であった。
もう辞めているのに。
これは、結構日本人独特なのか、少なくもうちの会社を離れる若手は皆そうな気がする。辞めても会社が大好きである。
なぜこんなに会社が好きなのに、辞めたのかと思うほどである。
きっとそれ以上に色んな世界が見たいという気持ちが勝ったということだと思う。
これは会社としては活用しない手はないと思うが、今のところ制度は整っていない。
今後事業環境が大きく変わって、中の人材だけでは対応出来ずに、色々な経験を積んだ人材となった時に、彼らが必要となるはずである。
もう一社にずっと骨を埋める時代では間違いなくないので、前にブログでも書いたけどアラムナイ(卒業生)マネジメントは絶対に必要になる。
じゃないと数年後に、会社を背負っていく我々世代が困る。
3. やっぱりMBAは私費の人のためのもの
これはカツオと話す前から感じていたが、彼をみているとやはり強く思った。
退路を絶った人たちの真剣勝負。それがMBAの醍醐味であり、本質なんだと思う。
カツオはいつかは会社に恩返しがしたいなーと数え切れないくらい言っていた。
録音しておけば、数年後カツオがスーパーマンになった時に呼び寄せる道具に使えたのに失敗した。
また数年後に、ビックになったカツオと宇多田ヒカル聴きながらどっかドライブしたい(上海は危ないから上海以外で)。
MBA最後のタームの過ごし方(ファイナンスマンになりたい)
MBAのライフも最終コーナーを回って最後の直線に入っている。
CEIBSのMBAは以下のように7つのタームから構成されている。
こちらはMBA初日のオリエンテーションで、アドミッション・オフィスから説明の際に使われている、MBAのライフと、その時々の学生の精神状態を表した
恐ろしく分かり易い図↓
今筆者はこの図の中の、ターム7にいる。一つ下の代は、現在ターム3である。
なるほど確かに、周りの同級生を見ていると、職探しに奔走しており焦っている同級生もいれば、職探しもしつつ焦らずに授業もそこそこ取って、学生生活も謳歌している学生もいれば様々である。
言うなればこんな感じ↓
ちなみにIESEに交換留学行っていたタームはターム6にあたり、間違いなく毎日こんな感じであった。↓
そして、今一つ下の代は、地獄のターム1、2を乗り越えて、更にターム3の成績を踏まえて奨学金を返済せずにすむかどうか決まり(成績が上位に入っていないと奨学金を返済しないといけない)、また交換留学先も決まる。
まさしくこんな感じである↓
ターム7では、選択科目を取ると、一個下の代と一緒に授業を受け、グループワークをすることになるので、全く違う状況・精神状態の人間が混ざり合っている。
周りの同級生は授業をセーブして、それ以外の活動に時間を割いている中、
筆者はというと、実は真逆に授業を取りまくっている。しかもそれが全てファイナンス関連の授業である。
このような戦略に出たにはいくつか理由がある。
1.ファイナンスの授業が最も役立つ
自分のキャリアを考えた時に、自分のバックグラウンド(ロジスティクス)ではマーケティング等の知識よりも、ファイナンスの知識の方が今後役立つとだろうなと思うに至った。
これはもちろんその人のキャリアに依る。
2.CEIBSでは「専攻科目」をつける事ができる。
CEIBS卒業時にMBAの学位の下に、特定の授業を取り一定の成績を収めると
「マーケティング」「ファイナンス」「アントレプレナー」「デジタルビジネス」のいずれかの「専攻」をしたと認められ、卒業証書に記載される。
筆者はこの中でファイナンス専攻と名乗りたいと考えている。
3.何か尖ったものが欲しかった。
MBAに来てみて分かったが、MBAは何か専門分野を持った人が、経営に関するジェネラルな知識を身に付ける場所である。
日本企業はジョブローテーション等でジェネラリストを育成しようという傾向にある企業が多いと思う。
小生もご多分に漏れずジェネラリストであり、このままMBAの知識を身に着けても、ジェネラリストが更にちょっと大きくなったジェネラリストになっただけになってしまうという危機感があり、何か一つをがっつり学びたいと思っていた。
4.授業が難しすぎる
この学期にとっている授業の中には、とても課題が多く、グループワークも多いヘビーで有名な授業がいくつかある。
そして、それらは昨年のこの時期に(ターム3)とることも出来たのだが、その時期はコアの必修科目も多くあり、同時並行でこれらのファイナンスのアドバンストコースを学ぶのは小生のキャパオーバーになると判断した。
このターム7であれば、ベビーな授業と言えど、その授業だけに集中することが出来る。
ファイナンスバックグラウンドのない筆者にとって絶好のタイミングなのである。
実際に、今とっている授業は、ヘビーだが、学びが多いことで有名な授業でもあり、授業のみならず、グループワークからたくさんの学びがあり、時間はとられるが筆者は大変満足している。
5.交換留学中に旅行に行きまくった
IESE交換留学期間中に、バルセロナに住むチャンスなんて二度とないと思い、
毎週末無理矢理にでも、スペイン内の他の都市や、隣国に出かけた。
結果12,13カ国位は回り、旅行はお腹いっぱいとなった。
正にこのタームに集中して勉強するためだったとも言える。作戦通り。
ということで、年末東京に帰った際に、ブックオフで適当に買い込んだファイナンス本と共に、残りのタームは集中したいと思う。